2004.8.14 アマデウス・ピアノ三重奏団

 チェロの内田勝彦さんは明治製菓の♪チョッコレ〜ト♪チョッコレ〜ト♪チョコレイト〜は明治♪を作曲されたそうで、演奏もさることながら作曲家の曲への想いとか作曲家の人生、苦悩などの解説がとても面白かったんです。なるほど、この曲はそういう状況で生まれたのか、と合点した次第。内田さんは、単 に演奏のみならず、偉大なる作曲家たちがどんな苦悩を秘めて曲作りに打ち込んだのか、そのことを演奏を通じて知ってもらいたいと話されていました。

 音楽の素晴らしさは、どんな人生にもある喜怒哀楽等を研ぎ澄ましたもの。たまたま、それを音楽という表現手段を用いた。が、それは、やはり、才能と情熱がなければ為し得ない。それだけに、音楽的表現という特殊性はあるが、根源には普遍性を備えている。概略、 こんな内容の 「授業」でした(^^ゞ

 涙が滲んだ楽譜は誰のものだったのか忘れてしまいましたが、美しい旋律と感じるだけではなく、作曲家の想いに心を寄せることができて初めて作品を味わうことになるのですね。−美しい花がある。花の美しさというようなものはない。−小林秀雄のこの言葉に通じるものがあるように思いました。