2007.05.23


 新緑の季節となり、ブナなどの広葉樹が葉を拡げて薄暗くなりかかった林床に、ムラサキヤシオツツジが咲きました。新緑ですから、薄暗いといっても森の中はまだまだ明るい方なのですが、鮮やかな濃紫色の花は息を呑むほどに美しい。これから八甲田山の残雪が融けてしまう6月下旬まで、森の中で出会うことができます。
 


2000.06.20 八甲田山


 こちらは7年前に八甲田山中で撮影したときのもの。十和田湖とは約一ヶ月の開きがあり、残雪のお陰で一ヶ月に渡って楽しめるというのは有難いことです。なんといっても、ムラサキヤシオの花はすぐに萎れてしまいますから、お天気の悪い日が続いたりすれば、巡り会えない年もあるのです。それだけに、こうして開花した日に出会えるのは嬉しいものです。
 


2007.05.22 中ノ湖俯瞰所より


 さて、今度は中ノ湖俯瞰所からの遠景ですが、これを撮影すべく行ったところ、ムラサキヤシオツツジにばったり出会ったということなのです。この中ノ湖俯瞰所は、昨年11月に開通した宇樽部トンネルバイパス道路により、今年は交通量がめっきり減りました。と同時に、この道路を散策される方が増えました。車の通らない空間というものが、どんなに素晴らしいのかを実感できます。
 


アイコ(ミヤマイラクサ)


コシアブラ


 この三日間は穏やかな晴天が続きました。アイコやコシアブラも美味しい季節。こんな日に野外で採りたての山菜を戴くというのが、北国の楽しみなのです。アイコは山菜の女王とも呼ばれますし、コシアブラも全国的人気を博す山菜。写真のコシアブラは低木でしたが、10mを越えれば、最早、採ることも叶いません。間もなくネマガリタケも顔を出すことでしょう。そろそろエゾハルゼミも鳴き出します。これからが至福のアウトドアクッキングの季節です!