赤倉岳から見る田茂萢岳
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この辺りまで来ると、ほぼ難所を通過したことになる。汗が噴き出し、呼吸が苦しい。動悸がいつまでもおさまらない。やっとのことでカメラを取り出し、シャッターを押した。このまま機材を背負い込んで縦走できるのかと不安がよぎる。そして、三脚を使用するのが億劫になる....手段が目的をぶち壊そうとしている一瞬である。 こんな時、思い出すのは冒険家の植村直己だ。氏が北極海で自身を砕氷機に仕立て上げた、あの気持ちに近づいてみるならば...なんの、これしき。うーむ、植村に言及するのも気恥ずかしいことだが、人は己の日常的な小さな限界に接する度に、彼のような偉大な冒険家に励まされるものだ。 と、自分の運動不足の周りをあれこれ考える地点が、ここなのである(^_^;)
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