井戸岳の崩壊斜面
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実に痛々しい姿である。これは数十年前から始まっていた崩壊、とのこと。

1984年から青森県自然保護課が復元に努めているが、簡単には戻らないのが自然というもの。自然保護がこれだけ叫ばれる世の中になっても、未だに風景撮影現場にはフィルムの空き箱などが捨てられている。言っていることと、行っていることの乖離はなかなか認識されないといういい例である。この山の姿を見た方々が、どんな行動の変化を見せることが出来るか。それが問われているのだし、行動を変えることができなければ、次は我々自身がこのような姿を曝け出すことになるのだろう。生きていくということは、とても難しいものなのだと思い知らされる。

『 杓底の一残水 』

これは永平寺門前の石柱に刻まれている言葉だそうです。ヒシャクの底に残った一滴の水を、いと愛しみ、感謝の念と共に見詰めている人間が、そこにいることを感じます。なんとも味のある言葉だなと思い、時々、心の中で呟いています。そのような感謝の気持ちと共に生きてきた先達に、学ばねばならないことはたくさんあります。