U 国内の先進事例

(4)別府「救急救命認定マーク」

 別府市と別府医師会が平成134月から「市民救急フォーラム2001BEPPU」をスタートさせた。

 8時間以上の上級救命講習を受けたホテル・旅館の従業員に対し、市の消防長が「救急救命認定施設マーク」を交付するものである。これにより高齢者やハンディキャップのある客の救命に役に立つと思われ、利用者にとってより安心の大きな宿泊施設となる。

 

平成13年、別府市・医師会「市民救急フォーラム2001BEPPU」
  
救命講習従業員に「救急救命認定施設マーク」

 

(5)適切なアドバイスを得る

 別府市に隣接する日出町に大手自動車メーカーの車両部品や福祉機器を製造する従業員1500人の工場(「ホンダ太陽」他)があり、ここに相当数の障害者が就業している。そのため、工場周辺の町は銀行、スーパーマーケットなど公共施設のバリアフリー化がかなり進んでおり、事業者や就業する障害者からの適切なアドバイスが得られる環境がある。

 宿泊施設の改装や設備投資に際して直接意見を求めたり、モニターを依頼するなど、別府の旅館ホテル組合と日出町の事業者や就業する障害者とは日頃から協力関係にある。日出町は障害者が多い町として行政のマインドも高い。このことは、バリアフリーを進めるには、障害者との協働で進めるのが早くて確かだということを教えてくれている。

 

隣接日出町に「ホンダ太陽」

車両部品・福祉機器製造、従業員1500人
(障害者多数雇用)

  
観光業界から「協働」を追求

 

21

次へ